デジタル化・AI導入補助金|旧IT導入補助金との違いと枠の選び方

「IT導入補助金で調べたら、名前が変わっていて同じ制度なのか分からなくなった」。「うちの会計ソフトの入れ替えは、どの枠で出せばいいのでしょう」――窓口でよく聞く言葉です。

IT導入補助金は、令和8年度から名称が変わり、現在はデジタル化・AI導入補助金として運用されています。制度が廃止されたわけではなく、同じ枠組みの続きです。申請枠は通常枠、インボイス枠の2類型、セキュリティ対策推進枠、複数者連携の枠に分かれ、通常枠の補助額は業務プロセスの数に応じて5万円から450万円までとされています。

税理士法人Light UPでは、この補助金の相談を受けたとき、ツール選びより先に、導入後の記帳がどう変わるかを一緒に見ています。補助金で入れたシステムが、翌期の決算作業を増やしてしまう例があるからです。

この記事では、5つの申請枠と補助額、旧制度からの変更点、IT導入支援事業者を通す仕組み、申請の流れ、そして会計処理と消費税の扱いまでを、中小企業庁・中小企業基盤整備機構・国税庁の資料に沿って整理します。

5つの申請枠と補助額

結論: デジタル化・AI導入補助金には通常枠、インボイス枠のインボイス対応類型と電子取引類型、セキュリティ対策推進枠、複数者連携の枠があり、どれを選ぶかで補助額も補助率も変わります。

枠の選択は、導入するツールの中身で決まります。中小企業基盤整備機構の案内では、各枠の補助額と補助率が次のように示されています。

補助額 補助率
通常枠 業務プロセス1〜3つ:5万円〜150万円/4つ以上:150万円〜450万円 中小企業1/2、最低賃金近傍の事業者2/3
インボイス枠(インボイス対応類型) ITツール1機能:〜50万円/2機能以上:350万円/PC・タブレット等:〜10万円/レジ・券売機:〜20万円 50万円以下は3/4(小規模事業者4/5)、50万〜350万円は2/3、ハードウェアは1/2
インボイス枠(電子取引類型) 〜350万円 大企業1/2、中小企業2/3
セキュリティ対策推進枠 5万円〜150万円 中小企業1/2、小規模事業者2/3
複数者連携の枠 消費動向等分析経費は50万円×グループ構成員数、合計3,000万円まで/事務費・専門家経費200万円 2/3

(出典:中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)のご案内」)

通常枠の業務プロセス数

通常枠でいちばん分かりにくいのが、業務プロセスの数え方です。導入するツールが会社のどの業務を扱うかを数え、1〜3つなら5万円から150万円、4つ以上なら150万円から450万円という区分になります。

会計ソフトだけを入れる場合と、販売管理から在庫、請求、会計までをつなぐ場合とでは、上限が3倍近く変わります。同じ予算でも、対象範囲の設計しだいで結果が変わるということです。

インボイス枠の2つの類型

インボイス枠は、インボイス対応類型と電子取引類型に分かれます。前者は自社がインボイス制度に対応するためのツールを入れる場合、後者は発注する側が取引先のインボイス対応を促す場合です。

インボイス対応類型の補助率は、50万円以下の部分で4分の3、小規模事業者なら5分の4と、この補助金のなかで最も高い水準です。パソコンやタブレットが10万円まで、レジや券売機が20万円までという形で、ハードウェアも対象に入ります。

セキュリティ対策推進枠

セキュリティ対策推進枠は、サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用料が対象です。中小企業基盤整備機構は、この対象について情報処理推進機構のサイバーセキュリティお助け隊サービスリストに掲載されたサービスと限定しています。最大2年分まで見てもらえます。

補助額は5万円から150万円と控えめですが、月額のサービス利用料が2年分見られるのは、固定費の重い中小企業にとって現実的な支えになります。

旧IT導入補助金からの変更点

結論: 変わったのは名称だけではなく、賃上げに関する要件が見直され、過去に交付決定を受けた事業者にも賃上げの要件が課される形になりました。

令和8年度に変わった3点
01
名称が変わった
IT導入補助金からデジタル化・AI導入補助金へ。事務局サイトも「旧:IT導入補助金」と併記している。制度が廃止されたわけではない
02
賃上げ要件が見直された
中小企業基盤整備機構が2026年の主な変更点として挙げている2点のうちの1つ
03
過去の交付決定者にも賃上げ要件が及ぶ
以前この補助金を使った会社が改めて申請する場合、前回の事業で約束した賃上げの状況が問われる

名称と位置づけ

中小企業基盤整備機構は、IT導入補助金が令和8年度からデジタル化・AI導入補助金に名称が変わったと案内しています。事務局サイトでも、デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)という表記が使われています。

補助金の名前が変わると、過去の記事や支援会社の資料と食い違いが出ます。検索で古い情報にたどり着いてしまい、締切を1回分間違えるということが起こりやすい時期です。

賃上げ要件の変更

中小企業基盤整備機構が示す2026年の主な変更点は、賃上げに関する要件の変更と、過去に交付決定を受けた事業者の賃上げ要件化の2点です。

つまり、以前この補助金を使った会社が改めて申請する場合、前回の事業で約束した賃上げの状況が問われる形になります。1回きりの手続きとして考えていると、次の申請でつまずきます。詳細は事務局のホームページと交付規程で確認する流れになります。

通常枠で補助対象になるITツール

結論: 通常枠の補助対象経費はソフトウェア購入費、最大2年分のクラウド利用料、そして保守サポートやマニュアル作成などの導入関連費で、2026年からは導入後の活用支援も対象に加わりました。

ソフトウェア購入費とクラウド利用料

買い切りのソフトウェアであれば購入費が、クラウド型であれば利用料が対象です。クラウド利用料は最大2年分まで見られるため、月額のサービスでも一定のまとまった額になります。

会計ソフトや販売管理、在庫管理、労務管理といった業務システムが典型です。中小企業基盤整備機構は補助対象の具体例として、業務自動化ツールにおけるロボティック・プロセス・オートメーションやAIの活用も挙げています。

導入関連費と活用支援、対象にならない支出

導入関連費には、保守サポートの費用やマニュアル作成の費用が含まれます。2026年からは、IT活用の定着を促す導入後の活用支援も対象になりました。

これは実務の側から見ると意味のある変更です。ツールを入れたものの誰も使わずに終わる、という状態がいちばん多い失敗だからです。「導入したのに、結局これまでどおり手作業で二重に入力している」というお声は本当によく届きます。

一方で、通常枠ではパソコンやタブレットなどのハードウェアは対象になりません。ハードウェアが入るのはインボイス枠のインボイス対応類型で、そこでも上限が10万円や20万円と細かく区切られています。

自社の携帯電話の通信費、既存システムの単なる保守更新、汎用的な事務機器の買い替えも外れます。

IT導入支援事業者を通す仕組み

結論: この補助金は事業者が単独で申請することができず、事務局に登録されたIT導入支援事業者と組んで申請する仕組みになっています。

支援事業者を選ぶときに確認すること
自社の業務を聞いてくれるか
業務を聞かずに定番のツールだけを勧めてくる相手だと、業務プロセスの数え方が雑になり上限の区分を取りこぼす
登録が有効か
事務局は登録取消を随時公表している。2026年も3月・4月・6月と複数回の取消があった
取り消されるとどうなるか
その事業者を通した手続きは進められなくなる。相手を選ぶ段階で実績と登録状況を確認する

まずIT導入支援事業者を探し、その事業者が登録しているITツールのなかから導入するものを選びます。申請手続きも支援事業者と共同で進めます。中小企業基盤整備機構も、申請の流れの最初に公募要領を確認して支援事業者と相談する段階を置いています。

現場の感覚では、ここの相性が結果を左右します。自社の業務を聞かずに定番のツールだけを勧めてくる相手だと、業務プロセスの数え方も雑になり、上限の区分を取りこぼします。

事務局は、IT導入支援事業者の登録取消を随時公表しています。2026年に入ってからも、3月、4月、6月と複数回の取消が公表されました。

登録が取り消されると、その事業者を通した手続きは進められなくなります。相手を選ぶときに、実績と登録状況を確認する作業が入るのはこのためです。

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申請の流れ|6ステップ

結論: 申請はGビズIDプライムの取得から始まり、ツールの選定、電子申請、審査と交付決定、導入と支払い、実績報告という順に進みます。

締切の週に着手しても間に合わない2つが先頭にある
1

GビズIDプライムを取得する
書類審査があり発行に日数がかかる
2

SECURITY ACTION自己宣言IDを登録する
交付申請手続きに必要。事務局が2026年2月に案内している
3

支援事業者とツールを決める
事務局のITツール検索と補助金シミュレーターで登録済みのツールから探す。補助率の高い枠へ無理に寄せない
4

電子申請し、交付決定を待つ
発注してよいのは交付決定の後
5

導入して支払い、実績報告を出す
内容の確認を経て補助金が振り込まれる
6

数年にわたり効果報告を続ける
受け取って終わりではない。担当者の交代で報告時期が分からなくなる相談が実際にある

GビズIDとSECURITY ACTION

電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必要です。加えて事務局は、交付申請手続きにおいてSECURITY ACTION自己宣言IDの登録が必要であることを2026年2月に案内しています。

どちらも取得に日数がかかります。締切の週に着手して間に合うものではありません。私たちが申請の相談を受けたとき、最初に確認するのがこの2つです。

ITツールの選定

支援事業者と一緒に、導入するツールを決めます。事務局のサイトにはITツール検索と補助金シミュレーターが用意されており、登録済みのツールから探せます。

ここで大切なのは、補助率が高い枠に無理に寄せないことです。インボイス枠の補助率が魅力的に見えても、自社に必要なのが在庫管理なら、通常枠で申請するほうが筋が通ります。

実績報告と効果報告

導入が完了したら実績報告を出し、内容の確認を経て補助金が振り込まれます。さらに、この補助金は導入後の効果報告が続きます。過年度の事業についても、事務局は効果報告の受付を毎年案内しています。

補助金を受け取って終わりではなく、数年にわたって報告の義務が残ります。担当者が辞めてしまい、報告時期に誰も分からなくなるという相談を受けることがあります。

締切と交付決定のスケジュール

結論: デジタル化・AI導入補助金2026の交付申請は2026年3月30日に始まり、通常枠などの第4次締切は同年8月25日17時、交付決定は10月7日が予定日とされています。

事務局の事業スケジュールによれば、通常枠、インボイス枠のインボイス対応類型と電子取引類型、セキュリティ対策推進枠のいずれも第4次締切が2026年8月25日火曜17時で、交付決定日は同年10月7日水曜が予定されています。複数者連携の枠は第2次締切が同じ8月25日です。

締切は複数回あり、以降の回は随時更新される形です。1回逃しても次があるという意味では、動きやすい補助金といえます。

第4次締切で採択された場合、事業実施期間は交付決定から2027年3月31日水曜17時までが予定とされ、事業実績報告の期限も同じ日です。

3月決算の会社にとっては、期末とぴったり重なります。実績報告と決算作業が同じ月に来ますから、経理の体制を先に確認しておくほうが安全です。

会計処理と消費税の扱い

結論: ソフトウェアは減価償却資産の無形固定資産に当たり、その他のものの耐用年数は5年とされているため、クラウド利用料とは処理が分かれます。

1つの補助金のなかで、処理が3つに分かれる
買い切りのソフトウェア
無形固定資産。自社で使う業務システムは原則5年で償却する。圧縮記帳の対象になり得る
クラウドサービスの利用料
資産ではなく費用。2年分をまとめて払った場合は期間に応じた処理が要る。圧縮記帳は使えない
導入関連費
固定資産にならないため圧縮記帳の対象外。取得価額が少額の場合は別の特例もあり、選択で翌期以降の償却額が変わる

ソフトウェアとクラウド利用料の分かれ目

国税庁のタックスアンサーは、ソフトウエアについて次のように示しています。

ソフトウエアは、減価償却資産(無形固定資産)に該当し

耐用年数は、複写して販売するための原本または研究開発用のものが3年、その他のものが5年です。つまり自社で使う業務システムを買い切りで入れた場合は、原則として5年で償却します。

一方、クラウドサービスの利用料は資産ではなく費用です。2年分をまとめて払った場合には、期間に応じた処理が必要になります。同じ補助金でも、選んだツールの形態で決算書の見え方が変わるのです。

圧縮記帳が使える場面と使えない場面

補助金で固定資産を取得した場合には圧縮記帳という方法があります。e-Govで公開されている法人税法第42条第1項は、固定資産の取得又は改良に充てるための国庫補助金等について、その返還を要しないことが事業年度終了の時までに確定した場合に限って適用されると定めています。

ソフトウェアは無形固定資産ですから、この方法の対象になり得ます。一方、クラウド利用料や導入関連費は固定資産になりませんから対象外です。1つの補助金のなかで処理が分かれるという点が、この制度の面倒なところです。取得価額が少額の場合には別の特例もあり、どれを選ぶかで翌期以降の償却額が変わります。個別の判断は税理士にご相談ください。

都道府県の上乗せ補助との関係

結論: 国のデジタル化・AI導入補助金を受けた事業者を対象に、都道府県が独自の上乗せ補助を用意している場合があります。

地元の上乗せを取り逃がさないために見る3点
01
国の交付決定が前提になる型
高知県の賃金向上環境整備事業費補助金は、国の指定補助金の交付決定を受けた事業者が対象。雇用保険の被保険者1人あたり10万円、1社1,000万円が上限
02
国への申請前に事前登録が要る型
順番を逆にすると使えない。自治体ごとに条件も締切も違う
03
どこで調べるか
中小企業基盤整備機構の案内ページに都道府県の上乗せ補助金情報が載っている。商工会議所や自治体の産業振興課で聞くのが早い

上乗せ補助の仕組み

中小企業基盤整備機構は、補助金の案内ページに都道府県の上乗せ補助金情報を掲載しています。たとえば高知県の賃金向上環境整備事業費補助金は、国の指定補助金の交付決定を受けた事業者を対象に、県内で雇用する雇用保険の被保険者1人あたり10万円、1社あたり1,000万円を上限として交付する設計です。募集期間は令和8年6月10日から同年12月14日までとされています。

この形の上乗せは、国の補助金の交付決定が前提になります。順番を逆にすると使えません。

申請順の注意

上乗せ補助のなかには、国の補助金に申請する前に県へ事前登録が必要なものもあります。自治体ごとに条件も締切も違うため、自社の所在地の情報を1つずつ確認する作業が要ります。

国の補助金の話だけで動いてしまい、地元の上乗せを取り逃がす会社は珍しくありません。商工会議所や自治体の産業振興課で聞くのが早道です。

他の補助金との使い分け

結論: デジタル化・AI導入補助金はITツールの導入に的を絞った制度で、設備そのものを入れたい場合や新事業を立ち上げる場合は、別の補助金のほうが適します。

変えたいのはソフトか、ハードか
デジタル化・AI導入補助金が向く
事務処理の重複をなくしたい
会計・勤怠・在庫などのシステムを入れ替えたい
補助の対象は登録されたITツール
省力化投資補助金が向く
受付や調理の人手を減らしたい
券売機・自動精算機・厨房機器といった設備が中心
補助上限は一般型で最大1億円と桁が違う

⚠️ 同じ経費を複数の補助金で重ねて受けることはできません。同じシステムの導入費を別々の申請書に載せてしまい、実績報告まで進んでから発覚すると返還の話になります。申請前に、どの経費をどちらに載せるかを一覧にしておくと防げます。

省力化投資補助金との違い

人手不足への対応という点では、中小企業省力化投資補助金と目的が重なります。ただ、省力化投資補助金は券売機や自動精算機、厨房機器といった設備の導入が中心で、補助上限も一般型で最大1億円と桁が違います。

判断の分かれ目は、変えたいものがソフトなのかハードなのかです。受付の人手を減らしたいなら省力化投資補助金、事務処理の重複をなくしたいならデジタル化・AI導入補助金、という整理になります。両方が絡む場合は、事業計画のどちらに重心を置くかで決めることになります。

二重取りにならない設計

同じ経費を複数の補助金で重ねて受けることはできません。ここは制度をまたいで共通する原則です。

現場でありがちなのが、同じシステムの導入費を別々の補助金の申請書に書いてしまうケースです。交付決定の段階で気づけばまだ直せますが、実績報告まで進んでから発覚すると返還の話になります。申請前に、どの経費をどちらに載せるかを一覧にしておくと防げます。

よくある相談事例|業種別の受け止め方

小売業|レジの入れ替えと会計連携

レジが古くなり、インボイス対応も兼ねて入れ替えたいというご相談でした。最初はハードウェアが対象にならないと聞いて諦めかけていた状況です。

整理してみると、インボイス枠のインボイス対応類型ならレジ・券売機が20万円まで対象に入ります。さらに販売データを会計ソフトへ流す設計にしたことで、月次の売上計上が自動化され、記帳の手間そのものが減りました。補助金の額より、その後の作業が軽くなったことのほうが会社にとって大きかったという結果です。

士業事務所|クラウド化で二重入力をなくしたい

「紙とシステムの両方に入れていて、どちらが正しいのか分からなくなる」という声から始まった相談です。担当者が3人いて、それぞれ自己流の管理をしていました。

このケースで最初に打った手は外れました。高機能なツールを入れようとしたところ、現場が覚えきれずに止まったのです。そこで範囲を絞り、まず請求と入金の消し込みだけをクラウドに寄せました。導入後の活用支援も補助対象になるため、定着までの伴走を支援事業者に組み込む形にしています。

よくある質問

IT導入補助金は終わったの?
終わっていません。令和8年度から名称がデジタル化・AI導入補助金に変わっただけで、制度としては続いています。事務局のサイトでもデジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)という表記が使われており、過年度分の効果報告の受付も並行して行われています。検索で古い記事に当たった場合は、公募回の年度を確認するのが確実です。
AI導入補助金という別の制度があるの?
別の制度ではありません。IT導入補助金が改称されたデジタル化・AI導入補助金のことを指している場合がほとんどです。AIを使った業務自動化ツールも通常枠の補助対象の例に挙げられています。名前で探すより、導入したいツールが事務局に登録されているかで確認するほうが早いです。
パソコンだけ買いたいときは使える?
通常枠では使えません。ハードウェアが対象になるのはインボイス枠のインボイス対応類型で、パソコンやタブレット等は10万円まで、レジや券売機は20万円までという上限があります。しかもソフトウェアの導入とセットであることが前提です。機器の買い替えだけを目的とするなら、この補助金は合いません。
補助金でソフトを入れたら税金はどうなる?
補助金は益金に算入され、課税の対象になります。そのうえでソフトウェアは無形固定資産に当たるため、圧縮記帳という方法を検討する余地があります。クラウド利用料や導入関連費は固定資産ではないので、この方法は使えません。決算期と交付決定・額の確定の時期がずれると処理が変わりますので、詳細はご相談ください。

まとめ:枠を決める前に業務の範囲を決めよう

デジタル化・AI導入補助金は、名前が変わっても中身は続いている制度です。ここまでの要点を整理します。

  • 令和8年度からIT導入補助金がデジタル化・AI導入補助金に改称された
  • 枠は通常枠、インボイス枠の2類型、セキュリティ対策推進枠、複数者連携の枠
  • 通常枠は業務プロセス4つ以上で上限450万円、インボイス対応類型は50万円以下で補助率3/4
  • 単独申請はできず、IT導入支援事業者と組む
  • GビズIDプライムとSECURITY ACTION自己宣言IDの取得に日数がかかる
  • ソフトウェアは無形固定資産で耐用年数5年、クラウド利用料は費用

最後に、本文で書かなかったことを1つ。この補助金でいちばんもったいないのは、枠の補助率だけを見てツールを決めることです。導入後に使われなかったシステムは、補助率が5分の4でも自己負担ぶんが丸ごと損になります。決めるべき順番は、業務のどこを変えるか、次にツール、最後に枠です。

導入したシステムを月次の記帳や決算にどうつなげるかまで含めて考えたい場合は、税理士法人Light UPの無料相談からお声がけください。会計側から見た使いやすさも含めて、一緒に整理します。

補助金・助成金のご相談は初回無料です。実際の数字を見ながら、自社の場合はどうなるかをそのままお話しできます。

出典

  • 中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)のご案内」
  • 中小企業基盤整備機構「最新(2026年度)小規模事業者・中小企業向け補助金スケジュール」(2026年7月29日更新)
  • デジタル化・AI導入補助金2026 事務局「事業スケジュール」「重要なお知らせ」
  • 中小企業庁「補助金公募情報」(デジタル化・AI導入補助金2026)
  • 国税庁 タックスアンサー No.5461「ソフトウエアの取得価額と耐用年数」
  • e-Gov法令検索「法人税法」第42条

【メタディスクリプション】
IT導入補助金から改称されたデジタル化・AI導入補助金について、5つの枠の補助額と補助率、支援事業者を通す仕組み、締切、ソフトウェアの会計処理までを整理します。

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