法定調書合計表の書き方|1月末までに提出する書類

「毎年1月に出しているのですが、人数の欄をどう数えるのか毎回迷います」。「税務署に出す源泉徴収票と、市区町村に出す給与支払報告書がごちゃごちゃになって」――年明けの繁忙期に、この2つのご相談は必ず出てきます。

結論からお伝えすると、法定調書合計表は6種類の法定調書をまとめる表紙にあたる書類で、提出期限は支払の確定した年の翌年1月31日です。正式名称は「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」。人員欄には支払った全員を書き、その2段下の「源泉徴収票を提出するもの」の欄には税務署へ提出する分だけを書きます。

税理士法人Light UPでは、この書類でつまずくのは書き方より数える範囲だと考えています。全員を数える欄と、提出範囲に該当する分だけを数える欄が同じ表に並んでいるためです。

この記事では、6つの欄それぞれの意味と、給与・報酬・不動産の提出範囲、そして令和9年1月の提出分から変わる点までを、実際に顧問先の法定調書を作成している立場から整理します。

法定調書合計表は6種類の調書をまとめる表紙

結論: 法定調書合計表は、その年に作成した6種類の法定調書について、人員・支払金額・源泉徴収税額・提出枚数を1枚にまとめる書類です。個々の調書とセットで、翌年1月31日までに所轄税務署へ提出します。

正式名称と役割、まとめる6つの調書

法定調書合計表は、それ自体が何かを計算する書類ではありません。1年間に支払った報酬や給与について作成した調書を、種類ごとに集計して表紙にするものです。まず何をまとめる書類なのかを押さえておきます。

正式には「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」といいます。所得税法226条1項が根拠で、給与等の支払をする者が提出義務者です。

調書そのものが個別の明細だとすれば、合計表はその集計表にあたります。税務署はこの1枚で、その会社が誰にいくら払い、いくら源泉徴収したかの全体像を見ています。

合計表の欄 対応する法定調書
1 給与所得の源泉徴収票
2 退職所得の源泉徴収票
3 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
4 不動産の使用料等の支払調書
5 不動産等の譲受けの対価の支払調書
6 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書

該当がなくても提出する。提出先と提出期限

報酬の支払いも不動産の賃借もない会社であっても、給与を払っていれば合計表は提出します。該当のない欄は空欄または0のまま出す形です。

「うちは3〜6の欄に書くことがないので出さなくていい」と考えてしまう方がいらっしゃいますが、給与所得の欄がある以上、提出義務は残ります。

提出先は納税地を所轄する税務署長です。期限は支払の確定した年の翌年1月31日。土日祝日にあたる場合は翌開庁日になります。

合計表がまとめる6種類の法定調書
01
給与所得の源泉徴収票
従業員・役員へ支払った給与。全員分を作成し、提出は範囲に該当する分だけ
02
退職所得の源泉徴収票
退職手当等を支払った場合。令和8年1月1日以後に支払うべきものは全員分が提出対象
03
報酬・料金等の支払調書
士業への報酬、原稿料、講演料、外交員報酬など。金額基準で提出が決まる
04
不動産関係の3つの調書
使用料等・譲受けの対価・あっせん手数料。法人と不動産業者である個人が対象

人員と支払金額は「支払った全員」を書く

結論: 合計表の人員欄と支払金額欄には、その年に支払った全員分を書きます。2段下の「源泉徴収票を提出するもの」の欄だけが、税務署への提出範囲に該当する人数と金額です。この2つを取り違える誤りが最も多く起きます。

上段は全員、2段下は提出するものだけ

給与所得の源泉徴収票合計表の欄は、上から「俸給、給与、賞与等の総額」、「うち、丙欄適用の日雇労務者の賃金」、「うち、源泉徴収票を提出するもの」、「災害減免法により徴収猶予したもの」の順に段が並びます。横に並ぶのは人員・支払金額・源泉徴収税額といった項目で、数える範囲は段で分かれます。

給与所得の欄を例にすると、いちばん上の段の「俸給、給与、賞与等の総額」には、年末調整をした人もしなかった人も、パートもアルバイトも含めた全員の人数と支払金額、源泉徴収税額を書きます。

一方、2段下の「源泉徴収票を提出するもの」には、提出範囲に該当する人だけを書きます。役員で150万円超、一般の従業員で500万円超といった基準に当てはまる人です。

ここが最大の間違いどころ。源泉徴収税額を納付額と突き合わせる

上段の人員を提出範囲だけで数えてしまうと、支払金額が実際より小さくなります。源泉所得税の納付額と合わなくなるため、後から問い合わせを受けることになります。

上段は源泉徴収簿の全件、2段下は提出する源泉徴収票の枚数。この対応で覚えると迷いません。

上段の源泉徴収税額の合計は、その年に納付した源泉所得税の額と一致するはずです。一致しなければ、年末調整の還付漏れか、納付書の記載誤りが考えられます。

合計表を作る前にこの突合を済ませておくと、提出後の訂正が減ります。

合計表は上段と2段下で数える範囲が違う
俸給、給与、賞与等の総額(上段)
その年に支払った全員を数える
パート・アルバイト・年の途中で退職した人も含む
年末調整をしなかった人も含む
源泉徴収税額の合計は納付額と一致する
源泉徴収票を提出するもの(2段下)
税務署への提出範囲に該当する分だけ
役員は150万円超、一般は500万円超などの基準で判定
実際に添付する源泉徴収票の枚数と一致する
該当がなければ0になる

給与所得の源泉徴収票を税務署に出す範囲

結論: 給与所得の源泉徴収票は全員に交付しますが、税務署へ提出するのは一定の金額を超えるものだけです。年末調整をしたものは、役員150万円超・弁護士等250万円超・その他500万円超が基準になります。

年末調整をしたものと、しなかったもの

国税庁のタックスアンサーによれば、提出範囲は次のとおりです。法人の役員はその年中の給与等の支払金額が150万円を超えるもの、弁護士・司法書士・税理士等は250万円を超えるもの、それ以外の方は500万円を超えるものとされています。

役員には相談役や顧問など、これらに類する方が含まれます。

区分 提出範囲
扶養控除等申告書を提出し、年の途中で退職した方 250万円超(役員は50万円超)
主たる給与が2,000万円を超えて年末調整をしなかった方 全員
扶養控除等申告書を提出しなかった方(乙欄・丙欄) 50万円超

年の途中で退職した人の基準が250万円、役員だと50万円と大きく下がる点は見落とされがちです。

受給者への交付は全員に必要。令和9年1月からのみなし提出の特例

提出範囲に関わらず、源泉徴収票は全員に交付します。期限はその年の翌年1月31日まで、年の中途で退職した方は退職の日以後1か月以内です。

「税務署に出さないから作らなくていい」というものではありません。交付義務と提出義務は別です。

ここは次回の提出分から実務が変わる部分です。国税庁は「令和9年1月以降、給与支払報告書を市区町村に提出する場合は給与所得の源泉徴収票を税務署に提出したものとみなされるため、税務署への給与所得の源泉徴収票の提出は不要です」と案内しています。

あわせて「令和9年1月以降、源泉徴収票のみなし提出の特例により、税務署への源泉徴収票の提出は不要となりますが、受給者への交付は引き続き必要となります」とも示されています。合計表そのものの提出がなくなるわけではないため、特例の詳細は国税庁の特設ページで確認しておく必要があります。

その源泉徴収票は税務署へ提出するか
年末調整を終えた。この人の源泉徴収票は税務署に出すか
法人の役員(相談役・顧問を含む)
支払金額150万円超なら提出。年の途中で退職した役員は50万円超
弁護士・司法書士・税理士等(給与として支払った場合)
支払金額250万円超なら提出。報酬として支払うなら支払調書のほう
上記以外の従業員
支払金額500万円超なら提出。年の途中で退職した人は250万円超
扶養控除等申告書の提出がない人(乙欄・丙欄)
支払金額50万円超なら提出

報酬の支払調書は5万円超が基本

結論: 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書は、同一人に対するその年中の支払金額の合計額が50,000円を超える場合に提出します。ただし報酬の種類によって基準額が異なり、外交員報酬などは50万円超です。

種類ごとの基準額

弁護士・税理士等への報酬、作家への原稿料、画家への画料、講演料は、同一人に対するその年中の支払金額の合計額が50,000円超。外交員・集金人・電力量計の検針人・プロボクサー等の報酬、ホステス等の報酬、広告宣伝のための賞金は50万円超です。

馬主に支払う競馬の賞金は、1回の支払賞金額が75万円を超えるものに係るその年中のすべての支払金額が対象になります。

法人への支払いも対象になる

法人に支払う報酬・料金等で源泉徴収の対象とならないものについても、提出範囲に該当すれば支払調書が必要です。「源泉徴収していないから調書は要らない」という理解は誤りになります。

税理士法人への顧問料がこれに当たります。個人の税理士への支払いは源泉徴収の対象ですが、税理士法人への支払いは対象外。それでも支払調書は提出範囲に入ります。

消費税の扱いと、本人交付は義務ではないこと

提出範囲の金額は、原則として消費税および地方消費税の額を含めて判断します。ただし請求書等で税額が明確に区分されている場合は、含めないで判断しても差し支えないとされています。

判定を税抜と税込で混ぜないことが実務上の注意点です。会社としてどちらで判定するかを決め、毎年同じ方法を使います。

支払調書は税務署へ提出する書類であり、支払を受けた側への交付は法令上の義務になっていません。慣行として渡している会社は多いものの、交付しなかったからといって違反にはなりません。

給与・源泉・年末調整の判断に迷っていませんか。実際の数字を見ながらお答えします。初回のご相談は無料です。

不動産関係の3つの調書

結論: 不動産関係の調書を提出するのは、法人と不動産業者である個人です。使用料等は同一人に対する年間支払金額15万円超、譲受けの対価は100万円超、あっせん手数料は15万円超が基準になります。

使用料等は15万円超。法人に払う家賃は原則として不要

事務所や店舗の家賃、駐車場代、権利金、更新料、名義書換料などが対象です。催物の会場の一時的な賃借料や、広告のための塀・壁面の賃借料も含まれます。

ここが実務で最も間違えやすい点です。国税庁は「法人に対して、家賃や賃借料のみを支払っている場合は、支払調書の提出は必要ありません」と示しています。

法人に支払う不動産の使用料等については、賃借料を除く権利金・更新料等だけが対象になります。オフィスビルを管理会社から借りている場合、毎月の家賃だけなら調書は不要ということです。

譲受けの対価は100万円超。あっせん手数料は15万円超

不動産、不動産の上に存する権利、総トン数20トン以上の船舶、航空機を譲り受けた場合が対象です。売買のほか、交換・競売・公売・収用・現物出資による取得も含まれます。

不動産等の売買や貸付けのあっせん手数料を支払った場合です。ただし、この手数料を「不動産の使用料等の支払調書」や「譲受けの対価の支払調書」の摘要欄に記載した場合は、あっせん手数料の支払調書の提出を省略できます。

同一人に対する年間支払金額の基準
01
報酬・料金等(士業・原稿料・講演料など)
50,000円超。法人への支払いで源泉徴収していないものも対象になる
02
報酬・料金等(外交員・ホステス等・広告宣伝の賞金)
50万円超。同じ調書でも種類によって基準額が違う
03
不動産の使用料等
15万円超。ただし法人に家賃のみを支払っている場合は提出不要
04
不動産等の譲受けの対価
100万円超。売買だけでなく交換・競売・収用・現物出資も含む
05
売買・貸付けのあっせん手数料
15万円超。他の調書の摘要欄に記載すれば提出を省略できる

退職所得の源泉徴収票は範囲が広がった

結論: 退職所得の源泉徴収票は、令和7年12月31日以前に支払うべき退職手当等については役員分だけを提出すればよいものでした。令和8年1月1日以後に支払うべきものからは、すべての受給者について提出が必要です。

令和7年分までは役員のみ、令和8年1月1日以後は全員分

国税庁は、令和7年12月31日以前に支払うべき退職手当等について「税務署と市区町村へ提出しなければならないのは、受給者が法人の役員である場合に限られています」としています。従業員の退職金は交付だけで足りていました。

この扱いが変わり、退職手当等を支払った場合はすべての受給者について提出することになります。従業員の退職が多い会社では、作成する枚数が増えます。

令和8年分の合計表を作るのは翌年の1月です。いまのうちに退職者の一覧を整えておくと、年明けの作業が軽くなります。

市区町村への特別徴収票は省略でき、提出は退職後1か月以内

一方で、令和8年1月1日以後に支払うべき退職手当等に係る特別徴収票については、当分の間、市区町村への提出を省略できるとされています。税務署への提出は増え、市区町村への提出は減る形です。

退職所得の源泉徴収票は、退職後1か月以内に所轄税務署へ提出するのが原則です。ただしその年中に退職した受給者分を取りまとめ、翌年1月31日までに提出しても差し支えないとされています。実務では後者が一般的でしょう。

書面かe-Taxか

結論: 前々年の提出枚数が一定数以上の場合、e-Tax・光ディスク等・クラウドサービス等による提出が義務になります。基準は現在100枚以上ですが、令和9年1月1日以後は30枚以上に引き下げられます。

判定は前々年の枚数で行う

国税庁の説明では、判定は法定調書の種類ごとに行います。例として「令和6年1月に提出すべき『給与所得の源泉徴収票』の枚数が『100枚以上』であった場合には、令和8年1月に提出する『給与所得の源泉徴収票』はe-Tax、光ディスク等またはクラウド等により提出する必要があります」と示されています。

前々年で判定するため、2年前の提出枚数を確認しておく必要があります。

提出する時期 義務化の基準(種類ごとの前々年の枚数)
令和8年12月31日まで 100枚以上
令和9年1月1日以後 30枚以上

30枚は多くの中小企業が届く水準。令和8年8月に様式が変わる

100枚であれば従業員100人規模の話でしたが、30枚となると対象がぐっと広がります。給与所得の源泉徴収票を30枚以上出している会社は珍しくありません。

書面で出し続けてきた会社ほど、次回の提出前に電子化の準備が要ります。

国税庁は、令和8年8月に税務署提出用の法定調書の書面様式が変わることを告知しています。令和8年8月以降に書面で提出する際は、変更後の様式を使うことになります。

古い様式を印刷して保管している会社は差し替えが必要です。

書面で提出する場合と電子で提出する場合
書面での提出
前々年の枚数が基準未満の場合に選べる
令和8年8月以降は変更後の様式を使う
OCR帳票をカラープリンタで出力して使用できる
持参・送付・時間外収受箱への投函で提出できる
e-Tax・光ディスク等・クラウド
前々年の枚数が基準以上なら義務。令和9年1月以後は30枚以上
e-Taxソフトで調書と合計表をまとめて作成できる
提出の記録が残り、控えの管理が楽になる
利用可能時間はe-Taxの稼働時間に限られる

作成の手順と検算

結論: 合計表は、年末調整を終えて源泉徴収簿を締めたあとに作ります。給与の集計、支払調書の対象者の洗い出し、転記、検算の4工程で進めると漏れが起きにくくなります。

給与所得の欄は、源泉徴収簿の全件を集計します。年の途中で入社・退社した人、扶養控除等申告書を出していない人も含めます。

総勘定元帳の支払手数料・支払報酬・地代家賃・雑費などを開き、個人事業主や士業への支払いを拾います。科目名だけでは見つからない支払いがあるので、元帳の摘要まで見るのが確実です。

合計表に転記したら、源泉徴収税額の合計と、その年に納付した源泉所得税の額を突き合わせます。この検算を必ず入れることをお勧めしています。

合計表を作る4つの工程
1

年末調整を締める
源泉徴収簿を確定させ、年税額と過不足額を確定させる
2

給与の欄を集計する
源泉徴収簿の全件から人員・支払金額・源泉徴収税額を集計する
3

支払調書の対象を洗い出す
総勘定元帳の支払報酬・地代家賃などを開き、個人への支払いと金額基準を照合する
4

転記して検算する
合計表に転記し、源泉徴収税額の合計を年間の納付額と突き合わせる

間違えやすい5つの場面

結論: 合計表で誤りが起きるのは、数える範囲の取り違えと、給与支払報告書との混同です。実務で多い5つを挙げます。

人員欄を提出範囲だけで数えている/法人への家賃を書いてしまう

最も多い誤りです。上段の人員欄は全員、2段下は提出する分だけ。ここを揃えてしまうと支払金額が実態と合わなくなります。

数える範囲の誤りと並んで多いのが、書かなくてよいものを書いてしまう例です。どちらも、対象を先に決めていないことから起きます。

法人に家賃のみを支払っている場合、不動産の使用料等の支払調書は提出不要です。権利金や更新料があれば対象になります。

給与支払報告書との混同、税抜と税込の混在、前々年の枚数の未確認

給与支払報告書は地方税法で定められた様式で、提出先は市区町村です。提出範囲も異なり、その年の翌年1月1日現在に給与の支給を受けているすべての受給者について提出します。

なお、年の途中で退職した受給者に対する給与等の支払金額が30万円以下の場合は、市区町村への提出を省略できるとされています。

同じ年のなかで判定基準がぶれると、提出すべき調書が漏れます。会社として方針を決め、毎年同じ扱いを続けます。

電子提出の義務は前々年の枚数で判定します。基準が30枚に下がる次回の提出分に向けて、確認は早めに済ませておきたいところです。

事例:報酬の支払調書が3年分漏れていた会社

「顧問の社会保険労務士さんへの支払いを、支払調書に入れていなかったんです」。従業員15名の建設業の会社で、記帳を引き継いだときに見つかった論点でした。

支払手数料の科目に、月額の顧問料が入っていました。年間で36万円。5万円の基準を大きく超えています。過去3年分をさかのぼって確認したところ、いずれの年も調書が作られていませんでした。

このときは、まず直近年分について正しい調書を作成し、税務署へ提出しました。あわせて、翌年から漏れが起きないよう、支払報酬・支払手数料・地代家賃の3科目に補助科目を立てて、個人への支払いを分けて記帳する形に変えています。

科目の設計を変えたことが、この件でいちばん大きい成果でした。年明けに元帳を洗う作業がなくなり、補助科目の残高をそのまま拾えるようになったためです。

よくある質問

支払いがゼロの欄があっても合計表は提出するのですか?
提出します。給与を支払っていれば提出義務があり、報酬や不動産の欄に記載する内容がなくても、その欄を空欄または0のまま提出する形です。該当がないことを理由に提出を省略することはできません。
支払調書は支払先に渡さないといけませんか?
法令上の交付義務はありません。支払調書は税務署へ提出する書類です。慣行として渡している会社は多く、支払先から求められることもありますが、渡さなかったからといって違反にはなりません。
税理士法人への顧問料も支払調書が要りますか?
必要です。税理士法人への支払いは源泉徴収の対象になりませんが、支払調書の提出範囲には該当します。源泉徴収の有無と支払調書の要否は別の判断だとお考えください。
提出が遅れるとどうなりますか?
法定調書の不提出や偽りの記載には罰則が定められています。期限を過ぎたことに気づいた場合は、できるだけ早く提出してください。過年度分の漏れが見つかったときも同じで、そのまま放置するより提出したほうがよい対応になります。
給与支払報告書は何が違うのですか?
提出先が市区町村で、根拠も地方税法です。その年の翌年1月1日現在で給与の支給を受けているすべての受給者について提出する必要があり、税務署への源泉徴収票より範囲が広くなります。期限は同じ1月31日です。
e-Taxで提出したほうがよいですか?
枚数が基準に達していれば義務になりますが、達していない会社でも電子提出には利点があります。控えの管理が楽になり、翌年のデータを流用できるためです。令和9年1月1日以後は基準が30枚以上に下がるので、早めに切り替えておくと移行が楽になります。

まとめ:数える範囲を先に決めてから書き始める

  • 法定調書合計表は6種類の調書をまとめる表紙。提出期限は翌年1月31日、提出先は所轄税務署
  • 上段の人員・支払金額の欄は支払った全員、2段下の「源泉徴収票を提出するもの」欄は提出範囲に該当する分だけ
  • 給与所得の源泉徴収票の提出範囲は、役員150万円超・弁護士等250万円超・その他500万円超
  • 法人に家賃のみを支払っている場合、不動産の使用料等の支払調書は不要
  • 令和9年1月1日以後、電子提出の義務は前々年30枚以上に。給与所得の源泉徴収票にはみなし提出の特例が入る

やらないほうがよいのは、1月に入ってから元帳を開いて支払調書の対象を探すことです。年末調整と重なる時期に、勘定科目の摘要を追う作業を足すことになります。

次の一歩としては、支払報酬・支払手数料・地代家賃に補助科目を立てて、個人への支払いを期中から分けておくこと。これだけで年明けの作業時間が大きく変わります。

税理士法人Light UPでは、年末調整から法定調書の作成・提出まであわせてお引き受けしています。科目の設計や電子提出への切り替えも含めて、無料相談で一緒に整理するところからお手伝いします。

給与・源泉・年末調整のご相談は初回無料です。実際の数字を見ながら、自社の場合はどうなるかをそのままお話しできます。

出典

  • 国税庁 タックスアンサー No.7411「『給与所得の源泉徴収票』の提出範囲と提出枚数等」
  • 国税庁 タックスアンサー No.7421「『退職所得の源泉徴収票』の提出範囲と提出枚数等」
  • 国税庁 タックスアンサー No.7431「『報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書』の提出範囲と提出枚数等」
  • 国税庁 タックスアンサー No.7441「『不動産の使用料等の支払調書』の提出範囲等」
  • 国税庁 タックスアンサー No.7442「『不動産等の譲受けの対価の支払調書』の提出範囲等」
  • 国税庁 タックスアンサー No.7455「法定調書の提出枚数が100枚以上の場合のe-Tax、光ディスク等又はクラウド等による提出義務」
  • 国税庁「F1-1 給与所得の源泉徴収票(同合計表)」

※本記事は2026年8月時点の法令等に基づく一般的な情報提供です。様式や提出義務の基準は改正のたびに変わるため、提出前に国税庁の最新の案内をご確認ください。

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