償却資産税の申告|1月末までに出す申告

「毎年1月に市役所から届く書類は何ですか」。「うちは資産が少ないので出さなくてよいですよね」――償却資産税についてのご相談は、この2つから始まります。

結論からお伝えすると、償却資産の申告は毎年1月31日までに市町村へ提出する義務があります。地方税法383条が定めており、資産が少なくても、前年から変わっていなくても、申告そのものは必要です。税額が発生しないことと、申告が不要であることは別だということです。

税理士法人Light UPでは、この申告のご相談を受けたとき、まず自動車と少額資産の扱いを確認するようにしています。自動車は自動車税の対象なので償却資産税はかかりませんが、30万円未満の少額減価償却資産の特例を使った資産は対象に含まれます。この2つを取り違えると、申告する資産の範囲がずれます。

この記事では、償却資産の定義、申告の期限と対象、免税点150万円の意味、対象になるものとならないもの、そして見落とされやすい資産までを、実際に中小企業の決算と申告を扱っている立場から整理します。

償却資産は土地と家屋以外の事業用資産

結論: 償却資産とは、土地と家屋以外で事業に使うことができる資産のうち、減価償却の対象になるものを指します。固定資産税の一部として課され、税率は標準で1.4パーセントです。

条文が定める範囲

e-Gov 法令検索で地方税法341条4号を引くと、償却資産は「土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産(鉱業権、漁業権、特許権その他の無形減価償却資産を除く。)でその減価償却額又は減価償却費が法人税法又は所得税法の規定による所得の計算上損金又は必要な経費に算入されるもののうちその取得価額が少額である資産その他の政令で定める資産以外のもの」と定められています。無形資産は除かれるため、ソフトウェアや特許権は対象になりません。機械装置、器具備品、構築物、船舶、航空機、そして工具といった有形の資産が対象です。事業の用に供することができる資産という書き方なので、実際に稼働していなくても、使える状態にあれば対象に含まれます。

自動車は対象から外れている

同号のただし書は「自動車税の課税客体である自動車並びに軽自動車税の課税客体である原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く」と定めています。自動車税や軽自動車税がかかる車両には、償却資産税はかかりません。二重に課税しないための整理です。ただし大型特殊自動車は自動車税の対象外なので、償却資産として申告することになります。フォークリフトや建設機械には、この区別が影響します。ナンバープレートの有無や、公道を走るかどうかで判断が分かれるため、車両を保有している会社では車種ごとの確認が要ります。同じフォークリフトでも、小型特殊自動車に該当すれば軽自動車税の対象となり、償却資産税はかかりません。

税率は1.4パーセント

地方税法350条1項は「固定資産税の標準税率は、百分の一・四とする」と定めています。土地や家屋の固定資産税と同じ税率です。市町村によっては標準税率と異なる税率が採用されている場合があります。課税標準額に1.4パーセントを掛けた金額が税額になるため、資産が増えれば毎年の固定費も増えることになります。たとえば課税標準額が1,000万円であれば年14万円です。設備投資を続けている会社では、この負担が毎年積み上がっていくことになります。投資の判断をするときは、購入価額だけでなく毎年の償却資産税も見込んでおく必要があります。

申告は毎年1月31日まで

結論: 地方税法383条により、毎年1月1日現在の償却資産について1月31日までに申告します。前年から変わっていなくても、申告そのものは必要です。

条文が定める期限と内容

地方税法383条は、償却資産の所有者について「毎年一月一日現在における当該償却資産について、その所在、種類、数量、取得時期、取得価額、耐用年数、見積価額その他償却資産課税台帳の登録及び当該償却資産の価格の決定に必要な事項を一月三十一日までに当該償却資産の所在地の市町村長に申告しなければならない」と定めています。期限は1月31日で固定されており、決算月とは関係ありません。3月決算の会社でも12月決算の会社でも同じです。したがって、12月決算の会社は決算作業と申告が重なり、3月決算の会社は決算から10か月後という時期に作業が発生します。決算月によって、この申告の負担感が変わることになります。

資産の所在地ごとに提出する

申告先は資産の所在地の市町村です。本店のある市町村ではありません。複数の市町村に資産がある場合は、それぞれに申告することになります。支店や工場、外部の倉庫に置いている機械。これらはその所在地の市町村へ申告します。拠点が増えると申告の数も増えるという点は、法人住民税の均等割と同じ構造です。資産を別の拠点へ移した場合は、移動前の市町村では減少、移動後の市町村では増加として申告します。1月1日時点でどこにあるかが基準なので、年末に資産を移動した場合は特に確認が要ります。

変動がなくても申告する

前年から資産の増減がない場合も、その旨を申告します。多くの市町村では、増減がないことを記載する欄が用意されています。何も出さないと、市町村の側では状況が分かりません。変わっていないことも情報として伝える必要があるということです。申告書は前年の内容が印字された状態で送られてくることが多く、増減だけを書き込む形になります。この印字された内容が実態と合っているかを確認する機会でもあります。すでに除却した資産が残っていれば、そのまま課税され続けることになるためです。

法人税の申告と償却資産の申告
法人税の申告
事業年度終了の日の翌日から2月以内
税務署へ提出
決算月によって時期が変わる
所得がなければ税額はゼロ
償却資産の申告
毎年1月31日まで
資産の所在地の市町村へ提出
決算月に関係なく同じ時期
赤字でも資産があれば課される

免税点は課税標準額150万円

結論: 地方税法351条により、償却資産の課税標準額が150万円未満であれば固定資産税は課されません。ただし課されないことと申告しなくてよいことは別です。

条文が定める免税点

地方税法351条は、市町村の区域内における償却資産の課税標準となるべき額が150万円に満たない場合は固定資産税を課することができないと定めています。土地は30万円、家屋は20万円が免税点です。この150万円は取得価額ではなく課税標準額である点に注意が要ります。取得価額から減価分を差し引いた評価額の合計で判定するということです。土地は30万円、家屋は20万円と免税点が異なるのは、それぞれの資産の性質を踏まえたものです。償却資産だけが150万円と高めに設定されています。

取得価額の合計とは違う

たとえば取得価額300万円の機械を数年使っていれば、評価額は150万円を下回ることがあります。逆に、新しい資産を続けて取得していれば、取得価額が少なくても評価額の合計が150万円を超えることがあります。毎年の評価額で判定されるため、去年は課税されなかったから今年も、とは限りません。この点が判断を難しくしています。設備を1台入れ替えただけで免税点を超えることもあれば、古い資産を除却したことで下回ることもあります。判定は市町村が行うため、自社で計算する必要はありませんが、見込みは立てておく価値があります。

判定は市町村ごと

免税点の判定は市町村ごとに行います。A市に100万円、B市に100万円の償却資産があれば、合計は200万円ですが、それぞれの市では150万円未満なので課税されません。拠点が分かれていると免税点の適用も分かれるということです。ただし申告の義務は市町村ごとに生じるため、課税されなくても申告は必要です。拠点を集約すると免税点を超えることがある、という関係も生じます。もっとも、免税点だけを理由に拠点の配置を決めるものではありません。

申告と課税の関係
償却資産を持っている。申告と課税はどうなるか
課税標準額が150万円以上
申告が必要。税額も発生する(標準税率1.4パーセント)
課税標準額が150万円未満
申告は必要。税額は発生しない(免税点)
前年から増減がない
申告は必要。増減なしとして提出する
対象になる資産がまったくない
該当なしとして申告する。市町村の案内に従う

対象になるものとならないもの

結論: 対象になるかどうかは、減価償却をしているか、そして他の税金の対象になっていないかで決まります。金額の大きさだけでは判断できません。

少額資産の扱いが分かれる

取得価額が少額な資産は条文上除かれていますが、その線引きは経理での処理によって変わります。10万円未満で一時に費用処理したもの、20万円未満で一括償却資産として3年で均等償却しているものは対象外です。一方、30万円未満の少額減価償却資産の特例を使って一時に損金算入したものは対象になります。この違いは見落とされやすく、申告漏れの原因になりやすい部分です。少額減価償却資産の特例は法人税で費用にできる制度であり、償却資産税とは別の制度だからです。制度ごとに扱いが違うということを、決算のときに意識しておく必要があります。

経理での処理 償却資産税の対象
10万円未満で一時に費用処理 対象外
20万円未満で一括償却資産として3年均等償却 対象外
30万円未満で少額減価償却資産の特例を適用 対象になる
通常の減価償却をしている資産 対象になる
リース資産(所有権移転外ファイナンス・リース) 原則として貸主が申告する
自動車税・軽自動車税がかかる車両 対象外
ソフトウェアなどの無形資産 対象外

償却が終わった資産も対象

耐用年数を過ぎて償却が終わった資産でも、事業に使っている限り対象です。帳簿価額が1円になっていても、償却資産税の評価では取得価額の5パーセントが下限として残ります。帳簿上ほぼゼロでも課税は続くということで、使わなくなった資産を除却せずに置いておくと税額が発生し続けます。除却したのであれば、その事実を申告に反映する必要があります。倉庫の奥に眠っている古い機械が、毎年わずかずつ税額を生んでいるという状態は珍しくありません。年に一度は現物を確認する意味があります。

建設仮勘定でも対象になる場合

決算書上は建設仮勘定に計上されていても、1月1日時点で実際に事業に使い始めている資産は対象になります。判定の基準は勘定科目ではなく、事業の用に供しているかどうかです。科目ではなく実態で判断されるという点は、他の税目と共通する考え方です。逆に、購入して据え付けたが1月1日時点でまだ稼働させていない資産は、事業の用に供することができる状態にあるかどうかで判断されます。判断に迷う場合は、市町村に確認しておくのが確実です。

資産の例 償却資産税 理由
普通自動車・軽自動車 対象外 自動車税・軽自動車税の課税客体
大型特殊自動車 対象 自動車税の対象外のため
会計ソフト・自社開発システム 対象外 無形減価償却資産は除かれる
テナントの内装造作 対象 賃借人が所有する償却資産
駐車場の舗装・看板・フェンス 対象 構築物として扱われる
償却が終わった機械 対象 事業に使っていれば評価額は5パーセントが下限
法人税と償却資産税で扱いが分かれるもの
法人税では費用、償却資産税では対象
30万円未満の少額減価償却資産の特例を適用した資産
特例を使って一時に損金算入したもの
どちらでも対象外
10万円未満で一時に費用処理したもの
20万円未満で一括償却資産として3年均等償却しているもの
ソフトウェアなどの無形資産
自動車税・軽自動車税がかかる車両
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見落とされやすい資産

結論: 申告漏れが起きやすいのは、賃借している建物への内装工事、外構、そして少額減価償却資産の特例を使ったものです。いずれも意識していないと抜けます。

テナントの内装造作

賃借した建物に施した内装工事や電気設備の工事は、賃借人が所有する償却資産として申告の対象になります。建物そのものは家屋として貸主に課税されますが、賃借人が施した部分は別です。飲食店や美容室のように内装に費用をかける業種では、金額も大きくなります。建物だから対象外という理解は誤りで、この点は開業時に確認しておく価値があります。区分の考え方としては、建物の躯体や基本的な設備は家屋、賃借人が自ら施した造作は償却資産、という整理になります。契約の内容によって扱いが変わる場合もあるため、賃貸借契約書で原状回復の範囲を確認しておくと判断がつきやすくなります。

外構や看板

駐車場の舗装、フェンス、門扉、屋外の看板、外灯。これらは構築物として償却資産の対象になります。建物と一体ではないため家屋には含まれず、償却資産として申告することになります。金額が大きくなりやすいわりに、資産として意識されにくい部類です。土地の上にあるが土地ではないものを洗い出すと、漏れを防げます。駐車場を整備した、看板を立て替えた、フェンスを設置した。こうした工事の請求書は建物の修繕として処理されていることがあり、固定資産台帳に構築物として計上されていない場合があります。工事の内容から判断する必要があります。

少額減価償却資産の特例を使ったもの

30万円未満の資産を特例で一時に損金算入した場合、法人税では費用になりますが償却資産税では対象です。特例を多く使っている会社ほど、申告漏れの金額も大きくなります。決算で特例を適用した資産の一覧を作っておけば、1月の申告のときにそのまま使えます。決算時に一覧を作る習慣が、申告の手間を大きく減らします。特例を適用した資産は別表十六(七)に記載するため、その別表がそのまま一覧として使えます。申告の時期になってから探すのではなく、決算の資料を再利用するという発想です。

見落とされやすい償却資産
01
テナントの内装造作
賃借した建物に施した内装・電気設備。賃借人が申告する
02
外構・看板
舗装、フェンス、門扉、屋外看板、外灯。構築物として対象になる
03
少額減価償却資産の特例
30万円未満で一時に損金算入したもの。法人税では費用でも対象
04
償却が終わった資産
帳簿価額が1円でも、事業に使っていれば課税は続く

評価額の計算と税額

結論: 償却資産の評価額は、取得価額に減価率を掛けて毎年減っていきます。ただし取得価額の5パーセントが下限で、それ以下にはなりません。

初年度は半年分の減価

取得した年は、取得の時期にかかわらず半年分の減価として計算されます。1月に取得しても12月に取得しても同じ扱いです。翌年からは1年分の減価率が適用されます。法人税の月割りとは計算の仕方が違うため、法人税の帳簿価額と償却資産税の評価額は一致しません。2つの数字を別に管理することになります。会計ソフトに償却資産の申告機能があれば連動しますが、ない場合は表計算ソフトなどで別に管理する形になります。数字が違うこと自体は誤りではありません。

5パーセントの下限がある

法人税では帳簿価額が1円まで償却できますが、償却資産税の評価額は取得価額の5パーセントが下限です。したがって、長く使っている資産にも税額が発生し続けます。使わなくなった資産を除却せずに置いておくと、この5パーセント分に対する課税が毎年続くことになります。除却は税額に直結するということです。取得価額1,000万円の設備であれば、5パーセントは50万円です。これに1.4パーセントを掛けると年7,000円で、金額としては大きくありませんが、対象が増えれば積み上がります。使っていない資産を整理する意味は、この点にもあります。

課税標準の特例がある場合

一定の設備については、課税標準を軽減する特例が設けられていることがあります。中小企業の設備投資を支援する制度に付随して、償却資産税の軽減が用意されている場合です。適用には要件と手続があり、申告の際に該当する旨を記載します。設備投資を検討するときは、償却資産税の扱いもあわせて確認すると、判断の材料が揃います。制度によっては課税標準が3年間2分の1になるといった軽減が用意されていることがあります。要件を満たすかどうかは投資の前に確認しておく必要があり、取得してから遡って適用することはできません。

法人税の減価償却と償却資産税の評価
法人税の減価償却
取得した月から月割りで計算
帳簿価額は1円まで償却できる
事業年度ごとに計算する
少額資産の特例で一時に損金算入できる
償却資産税の評価
取得年は半年分として計算
取得価額の5パーセントが下限
1月1日現在で毎年計算する
30万円未満の特例を使った資産も対象

申告しなかった場合

結論: 申告をしなくても課税されないわけではありません。市町村は調査によって課税することができ、遡って課税される場合もあります。

調査による課税がある

申告がない場合や内容に疑いがある場合、市町村は実地調査を行うことができます。調査の結果に基づいて課税されると、過去の年度分についてもさかのぼって課税される可能性があります。申告をしないことが節税にはならないということです。あわせて、地方税法には不申告に対する過料の定めもあります。意図的に申告しなかった場合だけでなく、対象になることを知らなかった場合も課税の対象になる点は変わりません。判断に迷う資産があれば、市町村に確認するほうが確実です。

決算書との突合

市町村は法人の申告内容と決算書を照らして確認することがあります。減価償却費が計上されているのに償却資産の申告がない、という状態は目に付きやすいものです。法人税の申告と償却資産の申告は別々でも、内容は連動しているという前提で作成する必要があります。固定資産台帳が両方の申告の土台になるため、台帳を正確にしておくことが結局は近道になります。台帳が実態と合っていれば、どちらの申告でも同じ資料を使えます。

実務での進め方

結論: 決算のときに固定資産台帳を整理しておけば、1月の申告はその台帳から作れます。1月になってから資産を洗い出すと時間がかかります。

固定資産台帳を年1回整えておく

決算で減価償却を計算する際に、除却した資産の削除、移動した資産の所在地の更新、少額減価償却資産の特例を適用した資産の記録を済ませておきます。この台帳が整っていれば、1月の申告は前年からの増減を抜き出すだけになります。申告のために作業するのではなく、決算の作業を使い回すという考え方です。とくに12月決算の会社は決算と申告の時期が重なるため、決算の中で台帳を整えておく意味が大きくなります。3月決算の会社でも、決算時に整理しておけば10か月後の作業が軽くなります。

除却は記録を残す

使わなくなった資産を廃棄した場合、その事実を記録しておかないと申告から落とせません。廃棄業者の受領書や、社内で作成した除却の記録が根拠になります。除却したつもりで台帳に残っている資産は、そのまま課税され続けます。年に一度は現物と台帳を突き合わせる時間を取っておく価値があります。台帳にはあるが現物がない資産、逆に現物はあるが台帳にない資産。どちらも見つかることがあります。前者はそのまま課税され続け、後者は申告漏れになります。

決算時にやっておくこと
1

除却した資産を落とす
廃棄・売却したものを台帳から削除し、根拠を残す
2

所在地を更新する
資産を移動した場合、申告先の市町村が変わる
3

特例適用資産を記録する
30万円未満の少額減価償却資産の特例を使ったものを一覧にする
4

内装・外構を確認する
テナントの造作、舗装、看板が台帳に入っているか
5

台帳を確定させる
この台帳から1月の申告書を作れる状態にしておく

事例:内装造作が申告から漏れていた飲食業の会社

店舗を2つ運営する飲食業の会社で、償却資産の申告内容を確認しました。申告していたのは厨房機器とレジ、エアコンの合計で、課税標準額は約120万円でした。

免税点の150万円を下回っていたため、税額は発生していませんでした。

固定資産台帳を見ると、内装工事が計上されていました。

賃借した建物に施した内装工事と電気設備の工事で、2店舗で合わせて1,800万円ほどの金額でした。これらは賃借人が所有する償却資産として申告の対象になります。建物は貸主のものだから対象外、という理解で申告から外れていました。

対応として、過年度分を含めて修正の申告を行いました。あわせて、2つの店舗が別の市にあったため、それぞれの市に対して申告する形に整理しています。今後については、決算で固定資産台帳を締める際に、資産の所在地と種類を必ず入れる運用に変えました。台帳が整っていれば、1月の申告は台帳から抜き出すだけで済みます。

よくある質問

資産が少なければ申告しなくてよいですか?
申告は必要です。地方税法383条は、償却資産の所有者に毎年1月31日までの申告を義務づけています。課税標準額が150万円未満であれば税額は発生しませんが、それは免税点の話であって申告の要否とは別です。前年から増減がない場合も、その旨を申告します。
車は償却資産税の対象ですか?
自動車税や軽自動車税の課税客体である車両は対象外です。ただし大型特殊自動車は自動車税の対象外なので、償却資産として申告します。フォークリフトや建設機械は、この区別によって扱いが分かれます。
30万円未満の資産はどうなりますか?
少額減価償却資産の特例を使って一時に損金算入した場合でも、償却資産税の対象になります。対象外になるのは、10万円未満で一時に費用処理したものと、20万円未満で一括償却資産として3年均等償却しているものです。法人税での扱いと償却資産税での扱いが違う点に注意が要ります。
借りている店舗の内装工事も申告しますか?
申告します。賃借した建物に賃借人が施した内装工事や電気設備の工事は、賃借人が所有する償却資産として扱われます。建物そのものは家屋として貸主に課税されますが、造作部分は別です。金額が大きくなりやすいため、開業時に確認しておく価値があります。
償却が終わった資産も申告しますか?
事業に使っている限り申告します。法人税では帳簿価額が1円まで償却できますが、償却資産税の評価額は取得価額の5パーセントが下限です。使わなくなった資産は除却してその事実を申告に反映しないと、課税が続くことになります。

まとめ:申告の義務と課税の有無は別

償却資産の申告で最初に押さえるべきなのは、申告の義務と課税されるかどうかは別という点です。課税標準額が150万円未満であれば税額は発生しませんが、申告そのものは毎年1月31日までに必要です。

対象の判定でつまずきやすいのは3つです。1つめは自動車が対象外であること。ただし大型特殊自動車は対象です。2つめは30万円未満の少額減価償却資産の特例を使ったものが対象になること。法人税では費用でも、償却資産税では資産として扱われます。3つめはテナントの内装造作が対象になることで、建物は貸主のものだからと外してしまう例が少なくありません。

そして実務としては、決算で固定資産台帳を整えておくことに尽きます。除却した資産を落とし、所在地を更新し、特例を適用した資産を記録しておけば、1月の申告はその台帳から抜き出すだけになります。1月になってから資産を洗い出すと、期限までの時間が足りません。

税理士法人Light UPでは、固定資産台帳の整理から償却資産の申告までご相談を承っています。申告の内容に不安がある場合も、お気軽にお問い合わせください。

決算対策のご相談は初回無料です。実際の数字を見ながら、自社の場合はどうなるかをそのままお話しできます。

出典

  • e-Gov 法令検索「地方税法」(昭和二十五年法律第二百二十六号)第341条、第350条、第351条、第383条
  • e-Gov 法令検索「法人税法施行令」(昭和四十年政令第九十七号)第133条、第133条の2
  • e-Gov 法令検索「租税特別措置法」(昭和三十二年法律第二十六号)第67条の5

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