役員報酬はいつまでに決める?決定期限と変更手続き
「決算の数字が固まってから、落ち着いて役員報酬を決めたい」。「先代のころから毎年なんとなく同じ額にしていて、いつ決めるべきものなのか考えたことがない」――役員報酬の期限について、経営者からはこの2つの話をよく聞きます。
役員報酬を改定できる期限は、事業年度開始の日から3か月以内です。3月決算なら6月末、9月決算なら12月末。この日を過ぎてから金額を変えると、原則としてその差額は損金になりません。しかも、いったん決めた金額は次の期首まで動かせないため、1年分の判断をこの1回に寄せることになります。
期限そのものは単純ですが、実務でつまずくのは3か月という期間の使い方です。決算の数字が固まるのを待っていると、残り時間がほとんどなくなります。私たちが関与する会社では、決算日の翌月には概算の着地を出し、報酬の試算まで済ませておく形をとっています。期限に間に合わせるのではなく、判断する時間を確保するためです。
この記事では、条文が定めている期限、決算月別の具体的な日付、設立1期目の扱い、期限を過ぎた場合に起きること、そして決定までの逆算スケジュールと手続きを順に整理します。役員賞与を出す場合の届出期限は別に定められているため、そちらも合わせて取り上げます。
決定期限は事業年度開始の日から3か月以内
結論: 定期同額給与として損金にするには、事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3か月を経過する日までに改定する必要があります。決算月から逆算した日付が起点になります。
条文が定めていること
法人税法施行令第69条第1項第1号イは、定期同額給与に該当する改定として「当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から三月を経過する日まで」にされた定期給与の額の改定を挙げています。この3か月が、いわゆる決定期限です。
同号には「定期給与の額の改定が三月経過日等後にされることについて特別の事情があると認められる場合」の例外も置かれていますが、対象は継続して毎年所定の時期に改定される場合に限られており、中小企業で使える場面はほとんどありません。原則は3か月です。
起算日は期首であって総会の日ではない。改定後は次の期首まで同額
3か月の起算日は事業年度開始の日です。定時株主総会の開催日ではありません。総会を7月に開く3月決算の会社では、その総会で報酬を決めても期限を過ぎています。総会の日程を先に決め、そこから逆算するのではなく、期限から逆算して総会の日を決めることになります。
順序が逆になっている会社は、珍しくありません。
期限内に改定したあとは、その事業年度が終わるまで毎月同じ額を支給します。金額が動けば定期同額給与の要件を外れます。年に一度しか動かせないという制約が、この制度のもっとも重い部分です。
支給時期も揃える
毎月同じ日に支給することも要件のうちです。支給日が月によってずれる、あるいは資金繰りの都合で支給を飛ばして翌月にまとめる、といった処理は要件を外れます。決めるのは金額だけでなく、支給日でもあります。
毎月同じ日に支給することが前提です。月末締めの翌月払いなど、支給日が動く運用にしていると、同額であっても要件を外れる可能性があります。支給日を規程で固定しておくのが確実です。
決算月ごとの期限一覧
結論: 3か月を経過する日は決算月によって決まります。自社の期限を先にカレンダーへ入れてしまうのが、もっとも確実な対策です。
| 決算月 | 事業年度開始 | 改定期限(3か月を経過する日) | 改定後の初回支給の目安 |
|---|---|---|---|
| 3月 | 4月1日 | 6月30日 | 6月または7月支給分 |
| 6月 | 7月1日 | 9月30日 | 9月または10月支給分 |
| 9月 | 10月1日 | 12月31日 | 12月または1月支給分 |
| 12月 | 1月1日 | 3月31日 | 3月または4月支給分 |
| 5月 | 6月1日 | 8月31日 | 8月または9月支給分 |
| 8月 | 9月1日 | 11月30日 | 11月または12月支給分 |
初回支給の欄に幅があるのは、給与の締め日と支給日の関係によるためです。当月払いか翌月払いかで、期限内の改定が何月の支給から反映されるかが変わります。ここは自社の給与規程で決まります。
設立1期目はいつまでに決めるのか
結論: 設立初年度は、設立の日から3か月以内が期限です。登記の日を起算日として、最初の支給が始まる前に決議を済ませることになります。
起算日は設立の日。最初の1回は特に議事録が要る
会社を設立した年度は、設立の日が事業年度開始の日にあたります。4月10日に設立した会社なら、7月9日までに役員報酬を決める必要があります。設立から3か月というと余裕があるように見えますが、この期間は許認可や口座開設と重なりやすく、後回しになりがちです。
設立時の役員報酬は、株主総会(または創立総会後の決議)と取締役会で決めます。1人会社であっても、株主総会議事録は要ります。書類がないまま報酬を出していると、税務調査で支給根拠を説明できません。
1期目は社会保険の手続きと同時に動く
法人は役員1人でも社会保険の適用事業所になります。役員報酬を決めたら、新規適用届と被保険者資格取得届を提出することになります。報酬額が標準報酬月額を決めるため、金額の決定と社会保険の手続きは同じタイミングで進みます。
報酬の額が決まらないと、社会保険の資格取得届も出せません。設立から5日以内という期限があるため、実務では登記が済んだ段階で報酬を仮に決め、総会で正式に決議する流れになります。
なぜ3か月と決められているのか
結論: 決算の数字が固まってから利益を見て報酬を動かせると、法人の所得を自由に操作できてしまいます。期首の早い段階で固定させることが制度の趣旨です。
役員報酬は、株主総会で決めれば自由に設定できます。もし期の途中で自由に増減できるなら、利益が出そうな期末に役員報酬を積み増して所得を消す、という調整が成り立ちます。これを防ぐために、改定できる時期を期首から3か月以内に限り、そのあとは同額で固定するという仕組みが置かれています。
つまり、3か月という期限は事務手続きの締切ではなく、制度の骨格そのものです。この点を理解しておくと、期限を過ぎたあとに何が起きるかも予想がつきます。
期限を過ぎて金額を変えるとどうなるか
結論: 増額なら上乗せした差額が、減額なら減額前後の差額が損金として認められません。会社の税負担が増えるだけでなく、個人側では所得税と社会保険料が動きます。
増額した場合と、減額した場合
期限後に増額すると、増額後の全額が否認されるのではなく、上乗せした差額部分だけが損金不算入となります。月40万円を6月から50万円にした場合、差額10万円に残りの月数を掛けた金額が対象です。決算月まで7か月残っていれば70万円が損金にならず、その分の法人税等が増えます。
期限後の減額でも、減額前に支給していた高い金額のうち、減額後の水準を超える部分が損金不算入と扱われます。減らしたのに税負担が軽くならないという結果になり、経営者にとっては納得しにくい扱いです。業績悪化改定事由に該当すれば期中でも減額できますが、その線引きは厳格です。
個人側と社会保険にも影響します
金額を変えれば、源泉徴収する所得税額が変わり、標準報酬月額の随時改定にもつながります。損金にならなかった部分についても、個人としては受け取った報酬なので所得税と社会保険料はかかります。会社では経費にならないのに、個人では課税されるという二重の負担が生じます。
損金にならなかった部分も、受け取る側では給与として課税されます。社会保険料の算定にも入るため、会社と個人の双方で負担が残ります。増額した分がまるごと無駄になる、という構図です。
期限内でも、改定できるのは原則1回
結論: 期首から3か月以内の改定は年に1回です。期の途中で動かせるのは、臨時改定事由と業績悪化改定事由に該当する場合に限られます。
臨時改定事由
役員の職制上の地位の変更や職務内容の重大な変更があった場合です。専務が社長に就任した、病気で職務を離れることになった、といった事情が該当します。地位や職務が実際に変わったことを議事録に残す必要があります。
役職や担当が変わった事実だけで自動的に認められるとは限りません。変わった日付、変わった理由、その後の職務内容を書面で残しておくことが前提になります。
業績悪化改定事由
経営状況が著しく悪化し、株主・取引銀行・取引先など第三者との関係上、報酬を減額せざるを得ない場合です。単に利益が予想を下回った、資金繰りが一時的に苦しい、という理由では該当しません。判断が難しい領域なので、減額を検討する段階で税理士に入ってもらう場面です。
第三者との関係上という要件があるため、判断の材料は社内の事情だけにとどまりません。金融機関への説明や、取引先との交渉状況といった外部の事実関係が問われます。
決算期を変更した年度の起算日
結論: 決算期を変更すると、その期は12か月より短くなります。3か月の起算日は変更後の事業年度開始の日となり、期限が前倒しになる点を見落としがちです。
変更後の期首から数え直す。短い事業年度でも改定は1回
たとえば3月決算の会社が12月決算へ変更した場合、変更年度は4月1日から12月31日までの9か月になります。この年度の改定期限は、従前どおり6月30日です。一方、その翌年度は1月1日開始となるため、期限は3月31日へ移ります。決算期を変えた翌年は、期限の日付が前年と違います。
事業年度が9か月でも6か月でも、期首から3か月以内に1回という枠は変わりません。短い期に2回改定できるわけではないため、変更年度の報酬は慎重に決める必要があります。
決算期変更は登記不要でも税務の影響は大きい
決算期の変更は定款変更と税務署等への届出で足り、登記は不要です。手続きが軽い分、役員報酬や消費税の判定への影響を確認しないまま進めてしまう例があります。変更を検討する段階で、報酬の改定時期も合わせた設計が要ります。
変更した年は事業年度が1年未満になり、その期間で申告します。役員報酬の改定期限も、変更後の期首から数え直しになります。手続きが軽いからといって、税務の影響まで小さいわけではありません。
期限を過ぎたと後から気づいたときの対応
結論: 過ぎてしまった期限を、さかのぼって満たすことはできません。当期の申告で正しく処理し、翌期から期限内に収める形へ組み直すのが現実的な対応です。
期限内に決議した体裁の議事録を後から作ると、かえって傷が深くなります。支給日や振込記録との整合が取れず、調査ではむしろ不利に働きます。事実として期限後に決めたのであれば、その前提で申告するのが正しい処理です。
遡って作った書類は、たいてい他の記録と食い違います。
損金にならない部分を別表四で加算し、法人税等を正しく計算します。放置して調査で指摘されると、過少申告加算税や延滞税が加わります。自ら申告に反映させておく方が負担は軽く済みます。
気づいた時点で、翌期の期限と定時株主総会の予定日をカレンダーに入れておきます。同じつまずきを繰り返す会社は、日程が決まっていないという一点で共通しています。
期限に間に合わせる逆算スケジュール
結論: 決算日の翌日から動き始め、期首の翌月には決定を終える形にすると、判断の時間が確保できます。手順は5つです。
- 決算日の翌月:概算の試算表を締め、当期の着地見込みを出します。確定申告を待つ必要はありません。
- 期首の1か月目:翌期の売上・粗利・固定費の見通しを立て、支払える報酬の上限を把握します。
- 期首の1〜2か月目:報酬の水準を複数案で試算します。法人の税負担、個人の所得税・住民税、社会保険料の会社負担と個人負担を並べます。
- 期首から3か月以内:定時株主総会を開催し、総額または個別の金額を決議して議事録を作成します。
- 決議後:給与計算のデータを更新し、源泉徴収額を確認し、必要に応じて社会保険の届出を行います。
決算の確定申告と役員報酬の決定は、時期が重なります。申告期限に追われて報酬の検討が後回しになるのが典型的なつまずき方です。申告と報酬は、別の担当・別のスケジュールとして管理する形になります。
決めるために必要な数字
結論: 金額は感覚で決めるものではありません。会社が払える上限、法人と個人を合わせた負担、生活に必要な額の3つを並べて決めます。
翌期の着地見込みと、社会保険料の会社負担
まず、報酬を差し引く前の利益がどれくらい出そうかを見積もります。ここが動くと、適正な報酬水準も動きます。前期実績をそのまま置くのではなく、受注状況や単価の変化を反映させます。
役員報酬を上げると、会社が負担する社会保険料も増えます。報酬額だけで比べると判断を誤ります。会社負担分を含めた総人件費で見るのが正しい比較です。
個人側の手取りと、生活費と将来の資金
所得税は累進税率のため、報酬を上げるほど税率が上がります。法人税の実効税率と個人の限界税率が交差する水準を探すのが基本的な考え方です。ただし、その年の所得控除や扶養の状況によって結果は変わるため、具体的な金額は個別の試算になります。
役員報酬は生活の原資であり、将来の年金額にも関わります。税負担だけを最小にする水準が、必ずしも最適とは限りません。
手続き|株主総会の決議と議事録
結論: 役員報酬は会社法上、定款または株主総会の決議で定めるものです。決めた事実を議事録で残すことが、税務上の説明の土台になります。
会社法が求めるものと、総額を決めて配分は取締役会
会社法第361条第1項は、取締役の報酬等について「定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める」と規定し、額が確定しているものについては「その額」を定めるとしています。定款で定めている会社は少数なので、実務のほとんどは株主総会の決議です。
実務では、株主総会で取締役全員の報酬総額の上限を決め、個別の配分は取締役会(取締役会非設置会社では取締役の協議)に一任する方法が一般的です。この場合、総会議事録と配分を決めた議事録の両方が必要になります。
議事録に残す項目と、監査役や執行役員の扱い
決議した日、対象期間、金額(総額または個別額)、支給時期、出席者と議長。これらが揃っていないと、あとから支給根拠を示せません。1人会社でも同じです。
監査役の報酬は取締役とは別枠で決めます。執行役員は会社法上の役員ではありませんが、実質的に経営に関与していれば税務上はみなし役員として扱われることがあります。判定されるのは呼び名ではなく実態です。
役員賞与を出すなら、別の期限がある
結論: 賞与を損金にするには事前確定届出給与の届出が必要で、その期限は定期同額給与の3か月とは別に定められています。日付を取り違えると全額が損金になりません。
届出期限は2つの日付の早い方。新設法人は設立から2か月
法人税法施行令第69条第4項は、届出期限を、株主総会等の決議をした日から1か月を経過する日と、会計期間開始の日から4か月を経過する日のいずれか早い日としています。3月決算で6月下旬に決議した場合、決議日から1か月の方が早いため、7月下旬が期限になります。
同項は、新たに設立した法人がその設立時に開始する職務について定めをした場合について「その設立の日以後二月を経過する日」を期限としています。設立初年度に賞与を出す予定があるなら、2か月という短い期限で動くことになります。
届け出た額と1円でも違えば全額否認
届出どおりの日に、届出どおりの金額を支給することが要件です。資金繰りを理由に減額して支給すると、減額後の金額が損金になるのではなく、全額が損金不算入となります。出せるかどうか分からない金額を届け出るべきではありません。
支給の当日に資金が足りず、金額を減らして払う。この形は認められません。届け出た額をそのまま払えるかどうかを、届出の段階で確かめておくことです。払えない見込みが立ったら、支給そのものをやめる判断もあります。
決めたあとにやること
結論: 決議で終わりではありません。給与計算・源泉徴収・社会保険の3つを揃えて、はじめて手続きが完了します。
改定後の金額を給与計算に反映し、源泉徴収税額表で税額を確認します。扶養控除等申告書の内容が変わっていれば、そちらも更新します。
固定的賃金が変わり、変動後3か月間の報酬の平均から算出した標準報酬月額が従前と2等級以上変われば、随時改定の対象です。変動月から4か月目に改定されます。年1回の定時決定(4月から6月の報酬にもとづき9月から適用)とは別の手続きです。
株主総会議事録、取締役会議事録、事前確定届出給与に関する届出書の控え。これらは調査で必ず確認されます。決議のたびにファイルへ綴じる運用にしておくと、あとから探す手間がなくなります。
事例|期限をめぐって起きた4つの場面
結論: 実際のつまずきは、金額の判断ではなく日程の管理で起きています。相談で多い4つを挙げます。
総会の日程が期限を越えていた3月決算の会社。 例年7月中旬に定時株主総会を開き、その場で役員報酬を決めていました。6月30日という期限を越えていたため、増額分が損金にならない状態が続いていたことが判明。翌期から総会を6月下旬に前倒しし、期限内に収めています。
決算の確定を待って報酬を決めていた会社。 申告書の完成が6月末になり、報酬の検討が始まるのが7月でした。決算日の翌月に概算で着地を出す運用に変え、期首2か月目で決議できる形にしています。
設立1期目で期限を過ぎた会社。 設立から半年後に顧問契約となり、その時点で報酬が未決定のまま支給されていました。議事録がなかったため、設立日にさかのぼる整理ができず、初年度は支給額の一部が損金に算入できませんでした。
賞与の届出額を減らして支給した会社。 資金繰りが厳しくなり、届け出た300万円を150万円に減らして支給。減額後の150万円が損金になると考えていましたが、全額が損金不算入となりました。届出額は確実に払える水準にとどめる方針へ変更しています。
よくある質問
Q. 役員報酬はいつまでに決めればよいですか?
A. 事業年度開始の日から3か月を経過する日までです。3月決算なら6月30日、12月決算なら3月31日が期限になります。株主総会の開催日ではなく期首が起算日である点に注意してください。
Q. 期限を1日でも過ぎたら、報酬そのものが認められなくなりますか?
A. 報酬の支給自体が否定されるわけではありません。ただし期限後に改定した部分は損金にならず、会社の税負担が増えます。個人側では受け取った金額に所得税と社会保険料がかかります。
Q. 業績が悪化したので期の途中で減額したいのですが、可能ですか?
A. 業績悪化改定事由に該当すれば可能です。ただし経営状況が著しく悪化し、第三者との関係で減額せざるを得ない状況が求められます。単に予想より利益が少ない、という理由では認められません。
Q. 1人会社でも株主総会議事録は必要ですか?
A. 必要です。株主と取締役が同一人物でも、会社法上の決議は求められます。議事録がないと、税務調査で支給根拠を説明できません。
Q. 役員賞与の届出は、報酬を決める総会と同じ日でよいですか?
A. 同じ日の決議で構いません。ただし届出の期限は、決議日から1か月を経過する日と会計期間開始の日から4か月を経過する日のいずれか早い日です。決議しただけでは要件を満たしません。
Q. 報酬を変えたあと、社会保険の手続きはいつ必要になりますか?
A. 固定的賃金の変動後3か月間の平均から算出した標準報酬月額が2等級以上変わった場合、変動月から4か月目に随時改定となります。該当するかどうかを改定の時点で確認しておいてください。
まとめ:期限から逆算して、判断の時間を確保する
役員報酬を改定できるのは、事業年度開始の日から3か月を経過する日までです。3月決算なら6月30日、9月決算なら12月31日。設立1期目は設立の日が起算日になります。この日付を過ぎてから金額を変えると、差額は損金になりません。
期限そのものは単純ですが、実務でつまずくのは日程の組み方です。決算の確定を待ってから検討を始めると、時間が足りなくなります。決算日の翌月に概算の着地を出し、期首2か月目には試算を終え、3か月目に入る前に決議する。この順番にしておけば、金額の判断に時間を使えます。
役員賞与を出す場合は、事前確定届出給与の届出期限が別に定められています。決議日から1か月を経過する日と、会計期間開始の日から4か月を経過する日のいずれか早い日です。新設法人は設立の日以後2か月を経過する日となり、さらに短くなります。
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出典
- e-Gov法令検索 法人税法施行令 第69条(定期同額給与の範囲等)第1項第1号・第4項
- e-Gov法令検索 法人税法 第34条(役員給与の損金不算入)
- e-Gov法令検索 会社法 第361条(取締役の報酬等)
- 国税庁「役員に対する給与(定期同額給与、事前確定届出給与及び業績連動給与)」
- 日本年金機構「随時改定(月額変更届)」「定時決定(算定基礎届)」
【メタディスクリプション】
役員報酬の決定期限は事業年度開始の日から3か月以内です。決算月別の期限一覧、設立1期目の起算日、期限を過ぎた場合の損金不算入の扱い、逆算スケジュール、役員賞与の届出期限までを条文にもとづいて整理しました。




